アウトレイジ ビヨンド(2012)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。by祐ちゃん
ブログ更新してませんでした。すみませんでしたああああ
さて本日は、「アウトレイジ ビヨンド」の記事を書きます。
◆山本刑事の死
山王会と政界の繋がりに気づいてしまい、本作冒頭で国交大臣の愛人のホステス(実は山王会のスパイ)との無理心中に見せかけて、車ごと海に沈められ殺されてしまった(石原が言うには、その後魔がさして金銭を要求するようになったそうだが、その話も信憑性は・・・・・)。
ご冥福をお祈りします。
◆強面がめっちゃ多い花菱会
花菱会はやべー奴の集まりです。
布施(神山繁さん、写真2の人物です)は温厚な雰囲気を伴いつつ策謀を巡らす知略家です。物語序盤、加藤の退陣を望む富田の相談に快く応じるが、本心では彼の旗色が悪いと見抜いており、撹乱の材料として何の感傷もなく見捨て、むしろ加藤に密告したことで彼の信用を得ます。次に大友と木村の訪問を受けると、西野や中田とのやり取りを通して、2人には利用価値があると判断し、助力を決めますが、本来の目的であった盃は与えませんでした。加えて舟木の証言を使って加藤に揺さぶりをかけ、加藤と石原の信頼関係に致命的な亀裂を生み出すことに成功する(このことがきっかけで石原は大友の手に落ち、惨殺されます)。
最終的には白山に多大な恩を売ることで、実質的に山王会に大きな影響力を持つに至り、花菱会の影響力拡大に成功します。
西野(西田敏行さん。写真1の左の人物です)は富田と兄弟盃を交わしていて、山王会の内情に詳しいです。普段は飄然と構えながらも会長に畏敬の念を持たない人間には絶対に容赦しません。加藤による関内殺しの噂を聞きつけ、それを利用して山王会を弱体化させるべく中田と共に暗躍する。花菱会による山王会への介入以降は実働部分を担い、白山を新会長に据え、影響力を確保します。
中田(塩見三省さん。写真1の右の人物です。)は木村と面識があります。加藤の関内殺しに関する噂を探るため、山王会を恨む木村を利用する策を思い立つ。当初は木村に対して気にかける様な様子を見せていたが、木村が大友と共に盃を貰いに来た途端に態度を翻して恫喝し、交渉を有利に進めようとします。
その様は控えめに言ってメッチャ怖く、北野監督ですら「エライ怖くて」と言わしめました。
建前上は筋を通すことにこだわるように見せる一方で冷酷さとしたたかさを持っており、表向きは善意で誘ったはずの木村に最後まで慈悲をかけませんでした。
◆野球やろっか
前作で大友組を裏切り、最終的に山王会の金庫番にまで出世した石原は、加藤体制で頭角を現して、彼の側近として若頭にまで出世しました。ビジネス能力は非常に高いものの器量は狭く、直接の部下や山王会の古参の幹部を見下して怒鳴り散らすため、加藤以上に人望は薄い。自身が裏切った過去からかつての親である大友を異常に恐れており、その生存を知って以降は恐怖と焦燥からヒステリックに取り乱すことが多くなる。
片岡の陰謀によって大友が復讐のために自分の命を狙っていると思い込み(実際にはこの時点では大友は復讐を考えていなかった)、ヒットマンを送って大友の殺害を狙うものの失敗。その後、大友と木村が山王会への報復へ動き出し、側近の舟木や岡本らが始末されたことで追い詰められ、精神的に不安定になってしまいます。
その後あくまで木村は大友を恨んでいるものと勘違いし、木村と協力して大友を殺そうと企むが、既に大友と和解していた木村によって部下を皆殺しにされ、自身は生け捕りにされる。←バカw
その後、対面した大友に失禁しながら金目の物などを差し出そうとして命乞いを行なうが、最期はピッチングマシンの前に椅子に縛り付けられた状態で放置され、高速の軟球を顔面に当て続けられて死亡するというおぞましい最期を迎えました。
「野球やろっか」はその時の大友のセリフです。
◆加藤殺害
山王会は花菱会の影響下に入った後、木村は自分の組に大友を誘うが、大友はヤクザの世界に戻るつもりはなかったため、すべての手柄を木村に譲ります。花菱会も木村に対して、大友との関係を断つように命令したため、大友は張会長(金田時雄さん。たけしさんの友人の実業家です。)の下に戻り、韓国へと旅立っていきます。数日後、大友は密かに日本に帰国し、張会長の腹心である李(白竜さん)と協力してパチンコ屋で待ち伏せし、一人寂しくパチンコを打つ日々を送る加藤をナイフで刺殺します。
◆ 木村の死
前作で大友に顔を切られ、その復讐として刑務所で大友の腹を刺し、なんやかんやあって大友と和解し兄弟分になった木村。
その木村はなんと死んでしまうのです。
死んでしまうのです。(凄く大事なことなので2回言いました。)
犯人は加藤派の山王会幹部(四方堂亘さん)です。
最後当たり、山王会の幹部達が加藤側からみんな離れて行く場面で(部屋をみんな出るシーン)てめえら一生忘れねぇからなって言う3人のうちの1人(真ん中)です。
動機はズバリ「加藤の復讐(加藤を殺したのは大友なんですが...)」です。
片岡に「加藤を殺したのは木村だ」とそそのかされて木村を殺害したのです。
◆片岡刑事
彼は組織犯罪対策課に所属する刑事です。また、大友の大学時代のサークルの後輩でもあります。
前回のラストで出世を果たすも、今回ではより一層欲深い一面が強調されています。前回のように、暴力団とは秘密裏で関係を持ちつつも、本作では結果的に追い込むことを狙っているのを口実に暴力団の世界に立ち入って、更なる自分の手柄による出世を目的として、様々な陰謀を張り巡らせヤクザの世界を滅茶苦茶に引っ掻き回します。そのため、たとえその過程でどれほどの死者が出ても、自分の手柄しか考えていない一面が描かれています。
本作では手柄を立てて更に出世することを目当てに、山王会の権力をつぶすことを狙い、冨田(中尾彬さん)とその手下を扇動し、謀反を起こそうとさせるもあえなく失敗。今度は、山王会への復讐を誓っている木村、そして関西のライバル勢力である・花菱会の面子と共謀する。乗り気でない大友を巻き込むため山王会の事務所に拳銃を撃ち込み、大友の襲撃と嶋(桐谷健太さん)・小野(新井浩文さん)の死の遠因を作り、ようやく大友が復讐を決意したため、見事に山王会を壊滅状態に追いやりました。
しかし、それだけで満足せず更なる昇進を狙って、今度は加藤の手下だった山王会幹部(四方堂亘さん)を煽って木村を殺害させ、それを大友の仕業に見せかける一方で、大友には花菱会の陰謀だと吹き込んだ上で、再び山王会と花菱会の抗争を勃発させるきっかけを作り、葬儀の場で花菱会の面子を葬り去ることを計画します。←あくどいわ...。
「花菱の皆さん、中にお揃いですよ。持ってきますか?」と花菱会の幹部がいることを教え花菱会の幹部連中を殺害するようにそそのかすも...。
逆に片岡は木村殺しの復讐として大友に自分が渡した拳銃で射殺されてしまうという文字通り自業自得な最期を遂げました。まさしく因果応報ですね。